山口県立徳山高等学校鹿野分校

いじめ防止基本方針

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平成26年3月

山口県立徳山高等学校鹿野分校

(平成31年4月改訂版)

 

 

 

 

 

 

山口県立徳山高等学校鹿野分校いじめ防止基本方針

 

 

 

いじめ防止基本方針の策定にあたっ

 

いじめの定義と認知について

いじめとは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。(法第2条)

いじめの認知に当たっては、特定の教職員のみによることなく、学校いじめ対策組織が中心となって、いじめに該当するか否かを判断することとし、「心身の苦痛を感じているもの」との要件が限定して解釈されることのないように努めることが重要である。けんかやふざけ合いであっても、見えない所で被害が発生している場合もあるため、背景にある事情の調査を行い、児童生徒の感じる被害性に着目し、いじめに該当するか否かを判断するものとする。(以上、平成29年12月改訂版「山口県いじめ防止基本方針」から抜粋)

 

 鹿野分校におけるいじめ防止基本方針について

  鹿野分校におけるいじめ防止基本方針(以下「方針」という)は、いじめ防止対策推進法(平成25年9月

制定:以下「法」という)の13条並びに山口県いじめ防止基本方針に基づき、鹿野分校(以下「分校」とい

う)の学校教育目標に沿い策定する。また、本方針は、社会情勢ならびに分校生徒の実情に合わせ、随時見直

しを図ることとする。

 

 

1 いじめ防止基本方針の意義 

 

 分校の生徒一人ひとりが安全で安心な学校生活を送れること、また公平公正な社会の形成をめざし、いじめは決して許さないという教職員の決意のもと、いじめの防止等(未然防止・早期発見・早期かつ重大事態への適切な対応をいう 以下同じ)のための組織的かつ効果的な対策を進めるために、本方針を定める。

 

 

2 いじめの防止等のための行動指針 

 

(1)いじめ対策のための組織を置く

 

① いじめ対策委員会の設置

     徳山高校鹿野分校いじめ対策委員会を置き、いじめ対策の中核としていじめ防止等の対応の適正化を

図るため、毎学期また必要に応じて、開催する。

     《いじめ対策委員》

      学校長・教頭・各部部長・スクールカウンセラー・人権教育担当・教育相談担当・養護教諭

      各学年主任

※事案によっては、PTA会長・スクールソーシャルワーカー・地域人権擁護委員等外部専門家・関係

機関の協力を仰ぐ。

     

② いじめ対策委員会の役割

     ア いじめの早期発見のため、相談・通報の窓口

       ※いじめの早期発見・早期対応のため、疑いを含めたいじめに関する情報収集・記録・共有を

        する。

       ※いじめに係る情報を得た際の情報共有のための会議の開催、実態調査(生徒・保護者・教職

員)、いじめ該当事案の認否判断。

       ※いじめの被害生徒への支援・加害生徒への指導体制・対応方針の決定と保護者連携等、組織的

        実施。

     イ 本方針に基づく各種取組

       ※本方針に基づく取組の実施や具体的な年間計画の作成・実行・検証・修正。

       ※本方針が分校の実情に即して、適切に機能しているか点検し、随時見直しを行う。

 

③ 山口県いじめ問題調査委員会との連携

     いじめに関する重大事態が発生した場合には、山口県いじめ問題調査委員会と連携し、実態の把握と

速やかで的確な対策を実施できるよう、助言・指導を受ける。

 

(2)人権が尊重された学校づくりに努める

   

① いじめは、著しく人権を侵害する行為につながり、未然防止に努めることが大切である。分校の人権

教育目標並びに人権教育基本方針に基づき、生徒・職員が人権を尊重した態度と行動がとれることをめざし、組織的・計画的に教育活動に取り組む。

   

(3)豊かな心を育む教育の推進に努める

   

① 生徒が主体となった教育活動をとおして、生徒がお互いの個性を認め合う雰囲気をつくる。

   ② 保護者や地域との連携を生かし、人とのつながりを大切にした取組を進め、生徒の思いやりの心を育てる。

 

3 いじめの防止等のために実施する具体的な取組 

 

(1)  いじめの未然防止 

   

    生徒指導・教育相談体制の充実・強化

ア 校内連携を強化した計画的系統的な人権教育を実施し、講演会等を活用することで、人権尊重の理

解と意識の向上を図る。

イ 少人数という特色を活かして全教職員がいじめに関連する情報を共有し、保護者との連携を図り、

早期発見・対応に努める。

    ウ 指導上配慮が必要な生徒(発達障害を含む、障害のある生徒、海外から帰国した生徒や外国人の生徒、国際結婚の保護者を持つなどの外国へつながる生徒、性同一性障害や性的指向・性自認に係る生徒、災害等により被災した生徒又は原子力発電所事故により避難している生徒)についても、研修等をとおして教職員の共通理解を図るとともに、生徒の特性や背景を踏まえ、他の生徒に対する必要な指導を組織的に行い、いじめ防止に努める。

 

    教育活動全体を通した取組

ア 毎朝の健康観察(担任)、各教科、部活動など学校生活のあらゆる場面を通して生徒の様子を観察し

「いつもと違う」といった異変に気づいた教職員は、抱え込むことなく対応につなげていく。

イ 各教科の特色を生かしたグループ学習を通して、生徒相互の理解を深めていく。

ウ 総合的な学習の時間や学校行事等、様々な体験活動を通して、異学年交流の機会や地域とのふれあ

いを重ね、一人ひとりが人権の大切さに気づくとともに、互いを尊重する思いやりの心を育てる。

    エ 情報モラル教育を実施し、また、いじめを訴えやすい校内体制を整えることで、インターネット上のいじめ(SNS等を用いたいじめ)の防止に努める。

 

 

     家庭・地域との連携

 ア 学校行事、総合的な学習の時間等で、保護者・地域と積極的に連携を図り、日頃からの信頼関係を

確立する。(スポーツフェスティバル、鹿校祭、インターンシップ)

イ 学区内中学校や地域団体との情報交換により、情報ネットワークの確立を行う。

        (中高連絡協議会、県・徳山地区生徒指導連絡協議会、県・徳山地区人権教育研究協議会、鹿野ブ

ロック人権教育推進協議会)

ウ 地域行事への参加や協力を通して、生徒の健全育成をめざす。

  (鹿野クリーンアップ作戦・鹿野市・さくら祭り等)

 

(2)  早期発見のための取組(把握しにくいいじめの発見)

 

    生徒・教職員のいじめの認知力の向上と早期発見

ア いじめの各レベル並びに「いじり」といわれる行為について研修等を通して、生徒・教職員が共通

理解し、対応につなげることとする。

 


【レベル1】日常的衝突としてのいじめ 

  社会性を身に付ける途上にある児童生徒が集団で活動する場合、しばしば見られる日常的衝突の中

  で、定義に照らし、いじめと認知するもの。

【レベル2】教育課題としてのいじめ

  児童生徒間トラブルが、日常的な衝突を超えた段階にまでエスカレートしたもので、学校として個

別の生徒指導体制を構築し、継続的対応をとる必要があった(ある)もの。

    【レベル3】重大事態および重大事態につながりかねないいじめ

      認知したいじめのうち、法に定める「重大事態」に該当する、又はいじめに起因して児童生徒の欠

席が続いているなど、最終的に「重大事態」にいたる可能性のあるもの。 

 

※「いじり」と言われる行為について、いじめとの境界は不明瞭であるため、見えない所で被害が

発生している可能性も十分に考慮する必要がある。そのため、「いじり」の背景にある事情の調査

を行い、児童生徒の感じる被害性に着目し、いじめに該当するか否かを判断するものとする。

※「いじり」は、本人が否定せず、笑って相手に合わせていたとしても、いじめの可能性があること

に、教職員は敏感でなければならない。いじめのつもりはなくても、受けた側が苦痛を感じれば、

「いじり」や「からかい」もいじめだという認識を持つこと。

     ※しばしばいじられている児童生徒について、教職員・保護者で情報を共有し、家庭と連携し、組織

      的かつ適切な対応を行うこと。

※行き過ぎた「いじり」には、その都度教職員が介入し、適切な指導を行うこと。

 

    校内指導体制の確立

ア 未然防止のための取組に加えて、全教職員が「背景にいじめがあるのではないか」という意識を

常にもちながら、保護者と緊密に連携し、各学期の定期アンケート、「Fit」、個人面談に取り組むとともに、担任・副担任を中心に全教職員できめ細かく生徒を見守る体制をつくる。

 

     具体的取組

ア いじめ並びに学校生活に関する調査の実施(毎学期)による実態把握を行う。

イ 生徒がいじめについて主体的にとらえる機会を設け、正面から向き合えるよう実践的取組を行う。

ウ 開かれた保健室・相談しやすい教育相談室づくりの取組に加え、毎日面談や教育相談箱の設置によ

り、様々な手段で生徒の不安や悩みをしっかりと受け止める。

     家庭・地域との連携

      ア  学校に寄せられる保護者や地域からの意見を課題把握に生かし、共に考え、生徒のためにいじめを

解決していく姿勢を明確に示す。

(3)  いじめの早期かつ適切な対応のための取組(現に起こっているいじめへの対応)

 

     いじめを許さない学校体制づくり

     ア  いじめを認知した場合は、担当教職員が抱え込むことなく、速やかに情報の共有と事実関係(時・

場所・人・態様等)の調査を行い、客観的な事実を基に、保護者と緊密に連携し、いじめ対策委員会を中核として、全校体制で解決に向けて取り組む。

 

 いじめへの対応上の留意点

       ※いじめられている生徒を守り抜くとともに、いじめている児童生徒に対しては、懲戒も含め毅然とした姿勢で対応する。

        ※学校内にいじめは許されないという雰囲気づくりに努めるとともに、周りではやしたてる生徒や、

見て見ぬふりをする生徒に対しても、いじめを制止するか、あるいは教職員に相談するよう指導する。

         ※いじめられている生徒の心のケア、いじめている生徒の内省を促す支援等、必要に応じて、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、外部専門機関との連携を図る。

         ※インターネットや携帯電話を通じて行われるいじめに対しては、いじめを受けた生徒からの申し出を精査する過程で、書き込み等を印刷又は写真撮影しておくなど、記録を取る。

         ※いじめられている生徒の保護者との面談の時間を速やかに設定し、教職員が保護者と一緒に考え、生徒のためにいじめを解決していく。

         ※いじめている生徒の保護者へは、「いじめは人間として、絶対に許されない」との認識の下、いじめの解消に向け取り組むことを伝えるとともに、生徒のよりよい成長のために協力を依頼する。

   

     家庭・地域・関係機関との連携

 ア 学校評価等を活用し、保護者からの意見を生かし、学校及び組織の活性化を図る。

 イ 定期的な広報活動(学校だより、Webサイトの工夫改善・更新等)を活用した情報発信に努め、

   家庭・地域からの理解・信頼が深まる取組を行う。

 ウ 種々の地域活動に生徒の参加を促し、開かれた学校づくりの推進と地域とともに生徒を育てる意識

を高める。

 エ 犯罪行為として取り扱われるべきと認められる場合は、「やまぐち児童生徒サポートライン」協定

に基づき、教育的配慮を行いながら、警察と連携

した対応を図る。

 

 (4)いじめの解消の判断と継続した対応のための取組

 

    いじめの解消の判断

いじめは単に謝罪をもって安易に解消とする事なく、いじめが「解消している」状態を、以下ア・イの要件が満たされている場合であっても、他の事情等を勘案し、必要に応じて判断する。

    ア いじめに係る行為が止んでいること。

※被害者に対する心理的または物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを

含む。)が少なくとも3ヶ月は止んでいる状態が続いており、被害生徒がいじめの行為により心身

の苦痛を感じていないと認められることを被害生徒本人及びその保護者に対して面談等により確認

できた場合、解消されたと判断する。ただし、その後も適宜状況を注視していく。(いじめの防止

等のための基本的な方針平成25年10月11日文部科学大臣決定を参照)

イ 被害生徒が心身の苦痛を感じていないこと。

     ※いじめに係る行為が止んでいるかどうかを判断する時点において、被害生徒がいじめの行為により心身の苦痛を感じていないと認められること。被害生徒本人及びその保護者に対し、心身の苦痛を感じていないかどうかについて面談等により確認する。

 


いじめが「解消している」状態とは、あくまで、一つの段階に過ぎず、「解消している」状態に至った場

合でも、いじめが再発する可能性が十分にあり得ることを踏まえ、学校の教職員は、いじめの被害生徒及

び加害生徒については、日常的に注意深く観察する必要がある。

 

 

4 重大事態への対応 

 

重大事態とは

  ○いじめにより当該学校に在籍する生徒の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき(生徒が自殺を企図した場合等)

  ○いじめにより当該学校に在籍する生徒が相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認めるとき(年間30日を目安とするが、生徒が一定期間連続して欠席しているような場合は学校又は県教委の判断で重大事態と認識する。)(法第28条)

       生徒やその保護者からいじめられて重大事態に至ったという申し立てがあったときは、学校は重大事態が発生したものとして真摯に対応する。

   

(1)  重大事態の判断

 

    重大事態といじめとの関連について

暴力行為や不登校等の事案が、法第28条による重大事態か否かについては、事案の背景にいじめが関連していないかを、関係する生徒・保護者等から情報収集し、事実関係を整理した上で、いじめ対策委員会において判断する。

判断にあたっては、速やかに県教委に報告し、指導助言を得ながら、いじめられている生徒の心身の安全の確保を最優先に、取組を行う。

 

    情報の客観的分析と基本姿勢

重大事態については、あらゆる情報を事実と照らし合わせて分析し、たとえ不都合なことがあったとしても、事実にしっかりと向き合い、全容解明・早期対応の姿勢をもって、いじめ対策委員会が中核となり迅速かつ的確な組織的対応へつなげる。

 

(2)  重大事態への対応

 

    いじめを受けている生徒への対応

ア いじめ対策委員会が中核となり、専門機関(学校サポートチーム等)と連携するなど、いじめの解

決に向けて様々な取組を進めていく。

    イ いじめ解決に向けて取り組む中で、いじめの被害生徒の立場に立ち、保護者と十分に連絡をとって

      いじめから被害生徒を守り通す。

      ※具体的な対応については、被害生徒や保護者と十分に話し合い、学校としてできることを探り、決定する。(例 いじめからの緊急避難としての欠席、安全保障としての学級替え等)

      

    いじめを行っている生徒への対応

    ア いじめを受けている生徒を守るため、教育的配慮の下、いじめを行っている保護者の理解と協力を

      得ながら、再びいじめを起こさないための対応を行う。

      ※具体的な対応については、県教育委員会、関係諸機関と連携を図り、適切な措置を講ずることが

       肝要である。

    イ いじめの行為が、犯罪行為である疑いがある場合は、躊躇することなく、所轄警察署や少年安全サ

ポーター、人権擁護委員等と連携する。

 

③ 重大事態に関して学校が行う調査

ア 関係性とへの聞き取りや質問紙等による全容解明のための調査を行う。

※いじめ対策委員会が中核となり、SCやSSWはもとより、必要に応じて外部専門家(弁護士・

医師・民生委員・児童委員・人権擁護委員・少年安全サポーター等)とも連携しながら校内調査

委員会を設置し、迅速・的確かつ組織的に対応する。

        ※調査にあたっては、山口県いじめ防止基本方針および「いじめの重大事態の調査に関するガイド

ライン(平成29年3月文部科学省)」、「不登校重大事態に係る調査の指針(平成28年3月、文

部科学省初等中等教育局)」により適切に対応する。

    イ 調査の進捗状況及び結果等について、いじめを受けた生徒・保護者に説明を行う。

      ※説明にあたっては、タイミングを逸することなく、また適切に行う。いじめを受けた生徒・保護

者が所見をまとめて学校に提供し、報告に添付希望の場合には、これに従う。

 

   ④ 調査にあたっての留意事項

    ア 調査にあたっては、県教育委員会からの指導助言を受けながら、やまぐち総合教育支援センターに

よるサポートチームの活用や弁護士・人権擁護委員等の外部専門家との連携により、中立性や公平

性を確保する。

    イ いじめを受けた生徒からの聞き取りが不可能な場合は、その保護者等の要望・意見の十分な聴取と

協議を尽くした上で、迅速に調査に着手する。

     ※生徒や教職員等に対する質問し調査や聞き取り調査等の実施を行う際には、いじめを受けた生徒の

保護者の要望や意見を十分に聞き取りながら実施する。

     ※知り得た情報等と調査結果については、保護者の心情を考慮し丁寧に提供していく。

 

 

5 その他 

(1)分校においては、「山口県いじめ問題対策協議会」が示す提言等に基づく、山口県いじめ防止基本方針

の見直し等を踏まえ、生徒、保護者、地域、関係機関から広く意見を求め、本方針を恒常的に評価・検

証・改善しながら、積極的にいじめ対策に資する取組を行う。

 

(2)本方針はPTA総会や学校ウェブサイト等で児童生徒・家庭・地域に周知を図る。

 

 

参照:相談窓口

○ こどもの人権110番(山口地方法務局)            0120-007-110

○ ヤングテレホン・やまぐち(山口県警本部)           0120-49-5150

○ ふれあい総合テレホン(やまぐち総合教育支援センター) 083-987-1240

○ 山口県教育庁行政相談室(教育庁教育政策課)          083-933-4531

○ ふれあいメール(やまぐち総合教育支援センター)        soudan@center.ysn21.jp

○ 24時間子どもSOSダイヤル             0120-0-78310(なやみいおう)

 

平成263月策定 同年9月改訂

平成283月改訂 同年5月改訂

平成292月改訂

 平成303月改訂

 平成314月改定